手術前の不安
さて、また思い出し日記を書いてみます。
ICUに運ばれ、すぐ手術というわけではありませんでした。
まず、今どのような状態なのか、なぜ手術が必要なのか、いつ行うのか、どのような手術なのか、手術の成功率はどれくらいか、どのようなリスクがあるか・・・・
思いつく疑問を医師に投げ、ひとつひとつ回答してもらいました。
MRI、MRA、CTの画像を見ながら、どの血管が詰まっているのか、出血の有無、脳梗塞の有無を確認しました。
幸い出血はしておらず、虚血のみ。ただ、すでに左脳に脳梗塞を起こしていました。言葉がでない、右手が動かない原因でした。
薬などの内科的治療は間に合わず、すでに血管が詰まっている先に血液が行き届いていないわけですから、手術は必要です。
日本から遠く離れた異国の病院でしたので、医師も外国人。このような説明を英語で受けるわけですが、説明する方も聞く方も英語ネイティブではないので苦労しました。医師は私からすると完璧な英語を話していました。
ええと・・・つまり、わたしの理解力の問題です(^_^;)
ただ、MRAなどの画像を見ながら、「こっちが右で、こっちが前」などかなり混乱してしまい、説明中盤には限界を感じ、通訳さんを呼びました。
一刻を争う状況ではないのか、一分一秒でもはやく、今すぐ手術して欲しい、そう思いました。
ただ、医師は落ち着いて、もっと詳しく調べて適切な処置を行うから安心するように、と。
もっと詳しく調べる、というのは、造影剤を使い血管造影検査を行うということでした。
手術は、バイパス手術という血管をつなぎ合わせる(吻合する)手術です。
直接吻合と間接吻合があり、今回のケースはどちらが可能か、有効かを判断するためにも詳しい検査が必要でした。
すでに脳梗塞を起こしており、詰まっている血管は細すぎるため、直接吻合は無理であることがわかりました。
そして、手術を行う部分は、髪を剃らなければならないことも知らされました。
翌日には造影検査の結果を元に更に詳しい説明を受け、手術への同意を確認が行われました。
いろいろな場面で、本人のサインが必要だったのですが、右手が思うように動きません。
慣れない左手で書いたサインは、ほとんど読むことができないものでした。
状況の説明と手術の件については、私から本人に話をしました。
と言っても、失語症を発症しているため、頷くことしかできません。
説明している側は、本当に理解できているのか、それも不安でした。
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2012/02/08 | 思い出し日記
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