病院・専門医の探し方
わたしの場合は、海外で発症したため、病院や医師を選ぶという余裕もなく、そもそも選択肢がありませんでした。
強いて言えば、現地の一般的な病院(とにかく安い。通訳なし。誤診も日常茶飯事・・・)か、有名私立病院(超高級。患者は主に外国人か富裕層。)か、と言った程度でした。
前にローカルな病院(それでもそこそこしっかりしていた)にかかり、「疲れ」という診断でビタミンタブレット数日分処方されておしまい。
後日症状がどんどん悪化して、私立病院へ。診察後、即日入院。
結局、ギランバレー症候群という難病でした(もう治りました)。
という経験から、当然、後者(有名私立病院)を選ぶわけでして・・・。
手術後帰国して転院した日本の病院もここの医療コーディネーターさんがいくつかピックアップしてくれて、病院同士で受け入れ可能かどうか、カルテデータの準備、紹介状など、とても丁寧に手配してもらいました。
ええと、なのであまり私の場合は参考にならないです。すみません。
ネットを徘徊していると、病院選びや専門医をどうやって探したらいいのか、ということに悩んでいる方がほんとうに多いんですね。
特に、もやもや病に限らず、難病であったりするとさらに大変な思いをされているようです。
なにか役に立てないかなーと思い、すこし調べてみました。ぜひご参考までに。
役立ちそうな検索サイト
病院口コミ検索サイト Caloo
確かにざくざく出てきます。地域によっては、絞り込むのが大変かもしれませんね。
それでも情報が全くゼロと言うよりは役に立つかと思います。
ここの検索サイトが使いやすさとか、情報の新しさ(これはイメージですが。。)などの観点からも、優れていると感じました。
日本の名医検索サイト 専門医ナビ
2012年2月現在、東京・千葉・埼玉・神奈川に対応。対応エリアは順次追加とのことです。
ちなみに、「専門医とは医療の向上を目指した医学会の医師認定資格」だそうです。
と、紹介しておいてアレなんですが、口コミ、とくにネット上の口コミは、全部が全部信じていいものかどうか、というのはご自身で判断することが大切です。あくまでも参考程度でお願いします。
m(_ _)m
選ぶ基準
どうやって選べばいいのか、ですが、これも非常に難しいですね。
参考になる記述をいくつか掲載したいと思います。
何度か紹介している佐賀大学医学部脳神経外科のホームページにはこのように書かれています。
D) もやもや病と他の疾患の合併について
Q1.
現在8歳で斜視の手術を勧められていますが、麻酔が心配です。大きくなったら麻酔に対する心配も少なくなるのでしょうか。
A1.
もやもや病においては、麻酔に関して言えば何歳になっても同じであると思います。大きくなっても同じです。もやもや病の麻酔というのは特殊です。但し、一般の方で、手術を受けて何かあった時の事を、8歳の場合と20歳の場合で比べると、脳の発達は15歳位で落着くと言われ、8歳の脳は成長過程にあるので、この時のダメージは大きいと考えられます。もやもや病の専門医がいて、しかも麻酔についても、もやもや病に詳しい麻酔科の先生のいる病院で手術される事を勧めます。
佐賀大学医学部脳神経外科のホームページ
さらに、
E) 生活で心配なこと
Q9.
現在の症状はたまに起こる頭痛のみで、今通院している病院はありません。遠くの病院で手術し、紹介状を持って地元の病院にフォローをお願いしましたが、担当の医師に断られました。2~3年は、手術した病院で定期検査を受けましたが、その後は具合が悪い時のみでいいとの事で検査を受けていません。今後は定期検査を受けた方がいいのか、調子が悪い時のみ地元の病院で診てもらう程度でいいのか、たまに起こる頭痛の度に思案しているのでアドバイスをお願いします。
A9.
手術を専門に行う病院がありますが、遠い患者さんについては月に1回や年に2~3回等頻繁に通う事が出来ないので、地元の病院に紹介する事が多いようです。以前、もやもや病は稀な病気で、脳外科医が一生の内でこの病気の患者さんに1人会えばいい位の頻度だと言われていました。特に小児科や内科の先生など、もやもや病を診た事の無い先生は沢山います。関西の方まで行って手術を受けられた方が、そこまでは術後経過観察のために出向けないので、地元のお医者さんということになるのでしょう。九州でもやもや病に盛んに取り組んでいる病院は、少ないですがあります。それらの病院には関連の病院もあります。これらの病院に紹介状を持って行かれては如何ででしょうか。必要ならお教えします。相談者は断られていますが、その病院にはもやもや病専門の医師が居なかったのだろうと推測します。医師(脳外科医)にもそれぞれ専門があるので、もやもや病の専門医がいる病院に少し遠くても移られる方がいいと思います。手術は終わっていても一時しのぎにすぎず、病気が完全に良くなった訳ではありません。手術後調子が良ければ、ある程度大きな問題は解決していますが、もやもや病の場合、一生診てもらう医師を見つけておく必要があると思います。また、虚血で発症した方も後に出血を起こす危険性もあるので、もしもの場合の駆け込み寺的な病院を持っておく必要があります。その為には、例え調子が良くても、近くの病院で一年に一回程度は定期的な診察を受けておく必要があると思います。
佐賀大学医学部脳神経外科のホームページ
患者と医師の視点のズレ
こちらもたびたび紹介させていただいている非常に情報満載な大阪市立総合医療センター脳神経外科 小宮山雅樹先生のホームページからの一部抜粋です。
患者と医師の視点のズレ
もやもや病についての説明・理解:ことさら難病であること、稀な病気であることが強調されて患者さんに説明されることが多いようです.一般の脳神経外科病院では、一年に一人のもやもや病の患者さんも診察しないこともあります.これは、”稀な病気”=”自分(医師)の外来にもやもや病の患者さんが稀にしか来ない”という場合も多いと思います.患者サイドから脳神経外科の病院を見る場合、どこの病院でも同じようにもやもや病について理解した医師がいるとは考えず、逆に、病院によってもやもや病の患者さんの治療経験は全く異なると考えた方がいいでしょう.また、どの大学病院も、もやもや病の治療に慣れていると考えるのも間違いです.具体的に、担当の医師にもやもや病の治療経験を聞くのがいいと思います.
大阪市立総合医療センター脳神経外科 小宮山雅樹先生のホームページ
このブログでは、今回一部しか抜粋していませんが、病院選びでお悩みの方などは特に、上記のページを一読されると参考になることがたくさんあると思います。
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病院で書いてもらう紹介状について、素朴な疑問がQ&Aサイトにありました。
「紹介状って言ったらもらえるんでしょうか?」- 教えて!goo
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1341281.html
ご参考まで。