なぜ過呼吸によって症状が出るのか
もやもや病の患者でよくある症状の一つが、ラーメンをフーフーと吹き冷ます行為などの過呼吸・過換気による一過性脳虚血発作(TIA)です。
なぜ、過呼吸になるとそのような症状が出るのか、東保脳神経外科のホームページに書かれていました。(つい先日ホームページをリニューアルしたようですね。)
深呼吸や過呼吸によって、なぜ症状が出るのだろうか
まず、症状のメカニズムを理解するために人間の呼吸について考えてみましょう。
人は呼吸をすることによって、空気中の酸素を摂り入れ、体内でできた二酸化炭素を排出しています。二酸化炭素は老廃物ですが、体内で脳血流に影響を及ぼす重要な役割を担っています。体内の二酸化炭素が増えると脳血流量は増加し、逆に、二酸化炭素が減ると脳血流量は減少することがわかっています。深呼吸をすることによって体内の二酸化炭素がどんどん排泄されるため、その量はどんどん減少します。つまり、深呼吸や過呼吸をすることによって脳血流量はどんどん減少することがわかります。これは脳血管に異常がなくても起こっています。
とてもわかりやすい説明ですね(^_^)
ホームページでは、さらに、A子さん(もやもや病患者)とB子さん(健常者)の例をとって、過呼吸時に脳血流がどのような状態になっているのかをわかりやすく説明しています。
さらに、このような内容も。
(通常の脳血流を100とした場合)過呼吸が長く続く場合には脳血流量が50を下回った状態が持続しますので、脳梗塞に陥る場合があります。すなわち、一過性か永続するものかは、この脳血流量の50を下回った部分の深さと長さの面積に比例すると言うことになります。
もやもや病で、初めは一過性脳虚血発作であったものが後に脳梗塞になったり、逆も起こったりするのはこのためです。
一過性脳虚血発作は見逃すと怖いです。本当に。
わたしのブログでも何度か書いていましたね。
ちなみに、この東保脳神経外科では、平成22年12月31日までに904件の手術実績があるそうです。
ホームページでは治療実績なども詳しく書かれていますので、大阪近辺で病院を探されている方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
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