脳の機能と後遺症
わたしの場合、脳硬塞の後遺症として、失語症を含む高次脳機能障害が一番の悩みです。
今回調べてみて、前頭葉のダメージが大きいことをあらためて知りました。
高次脳機能障害についてはまだまだ勉強中なので、まずは脳の機能と後遺症をまとめてみました。
脳硬塞や外傷などで損傷を受けた部位によって、どのような機能障害が起こるかが決まります。
また、脳の左右どちら側が障害されたかということも重要です。
左右の脳は、それぞれ反対側の体の動きをコントロールしているため、左の大脳半球が障害されると体の右側に、右の大脳半球が障害されると体の左側に影響を及ぼします。
前頭葉
役割:
思考・判断・計算。
問題を解く、計画を立てて行動する、などの能力。
前頭葉の持つ実行機能 (executive function) と呼ばれる能力は、現在の行動によって生じる未来における結果の認知や、より良い行動の選択、許容され難い社会的応答の無効化と抑圧、物事の類似点や相違点の判断に関する能力と関係している。
前頭葉は、課題に基づかない長期記憶の保持における重要な役割も担っている。
後遺症:
- 手足の脱力、麻痺。(前頭葉の後部の損傷)
- 言語障害。(前頭葉の中央部分の損傷)
- 理解していても行動できない。
- 集中力がなくなり流暢に話せなくなる(前頭葉の前部の損傷)
- 質問に対して無関心・むとんちゃくになり反応が遅くなる(前頭葉の前部の損傷)
- 自制心を欠いた行動を取る(前頭葉の前部の損傷)
- 精神的柔軟性や自発性の低下。しかし、IQ の低下は起きない。
- 会話の劇的な増加または減少。
- 危険管理や規則の順守に関する感覚の障害。
- 社交性の増加または減少。
- 眼窩前頭野の障害は独特な性行動を引き起こす。
- 背外側前頭野の障害は性的興味の減少を引き起こす。
頭頂葉
役割:触覚・痛覚。
頭頂葉は身体の様々な部位からの感覚情報の統合や、数字とそれらの関係に関する知識、対象の操作などに関する機能に重要な役割を持つ。頭頂葉の一部は視覚空間処理に関わっているともされていて、頭頂葉は他の3つの大脳葉に比べてほとんどよく分かっていない大脳葉である。
後遺症:
- 痛み、熱さ、冷たさ、振動などの感覚を認識できない。(頭頂葉の前部の損傷)
- 左右の方向がわからなくなったり、計算や絵を描くことができない(頭頂葉の前部の損傷)
- 右頭頂葉へのダメージは、髪の毛をブラシでとく、服を着るなどの日常動作ができなくなる失行症の原因になる。
- 体の反対側の怪我の存在に気づかないことがあるので注意
側頭葉
役割:聴覚・嗅覚・記憶
側頭葉は聴覚処理に関わり、一次聴覚野の本拠地でもある。また、音声や文字の意味にも強く関わっている。
後遺症:
- 言葉の理解ができない
- 右の側頭葉へのダメージは、音や形の記憶を障害する傾向がある。
- 左の側頭葉が損傷を受けた場合は、言葉の記憶や言語の理解能力が著しく低下する(受容性失語)。
- 人格の変化(堅物になる、狂信的になるなど。)
- 性欲の低下
後頭葉
役割:視覚。
重要な視覚情報を処理する。
後遺症:
- 見慣れている人、物を認識できない(後頭葉の前部の損傷)
- 見えたものを正確に判断できない(後頭葉の前部の損傷)
- 眼球自体は正常に機能しているのに眼が見えないという皮質盲が起こる。
- 自分の眼が見えないことに気づかない場合もある。
Wikipediaなどを参照しました。難しい内容が多いですが、詳しくはそちらも読んでみてください。
脳って複雑ですね。。不思議というか。よくできてるんだなぁ、と。
少しでも自分の病気や症状を知るのはいいことだと思います。知りたくないこともありますけどね。。
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Comment
そういえば、2回目の脳出血後、色々な書籍と今の(その当時の)の自分の状況を見て、一時期、高次機能障害を疑い、名古屋のリハビリテーションへ行きました。最初の面接時に自分の状況と今後の不安内容を話をして、次回検査を行いましょうとなりましたが、
話をしたからなのか、2回目以降は結局行きませんでした。
(自分が高次機能障害ですと認定されるのが怖かったせいもあります。)
そのときは、主治医の先生は、色々と調べるのも、リハビリになっていいことですよ。君の場合は高次機能障害では無いけどね。と言われました。
今でもその障害には気になっています。
わたしも先日終わった2回目の手術のあと、あまり言語の調子が良くないような気がしたり、わかっているはずのことがうまくできなかったり、、、というのがとても気になり始めました。
リハビリを再開した際に、不安内容を相談して、いま検査を受けています。(検査する内容が膨大なので数回に分けてます。)
毎回、検査結果を教えてくれるのですが、失語症以外はそれほどひどい高次脳機能障害というほどではない、という感じです。
ただ、失語症が原因でひとつひとつの動作や処理に影響が出ていることは考えられる、と言われました。
あと精神的に不安定だったり、考えすぎてしまったりというのが良くないそうです。いや、、それはわかっているんですけどね、、、、。
ちなみに、、、高次脳機能障害の検査、なかなかの肉体的/精神的負担ですよ。。。
やまない雨はない。。この言葉に私の場合は励まされました。今も落ち込むことが度々ありますが、以前ほどでは無いようになりました。高次機能障害=今は障がいと表記されます。肉体的というよりも精神的に非常に落ち込みました。
まず「なんで私が。。。」ということと、今の自分の状況を自分自身が理解=納得するまでに随分時間がかかりました。未だに話しにくいときはあります。その日の体調にもよりますね。
以前も書きましたが、今の自分の心境を露呈する場所があるのは、大変感謝しております。露呈することが誰かの役に立てれば。。。と幸いです。それより自分自身の精神の安定に役立っています。
そんなにも負担に思わずに、時間薬ということもありますよ。
確かに、病後に変化があることは、自覚しています。身体的な麻痺以外、脳の変化は3年かかってある程度、理解をしたつもりです。まだまだ未知のことがありますが、、、
はっきり自覚したことは
○性欲が減退したこと
○大きな勘違いが、記憶違いがあること。
○味覚が変わった
○怒り易くなった
○今、読んでいる本の題名が思い出せない。等々
こんなとこです。
いつもコメントありがとうございます!
失語症を含め、高次脳機能障害は本当に厄介だなと感じています。
周りに迷惑ばかりかけてしまうのがつらくてしかたありません。
改善したかなと思うと、またすぐ調子が悪くなったり、自分でもどうして良いかわからなくなることが多くあります。
自分の症状と向き合って理解していくには、おやじBさんのように時間をかけていかないとですね。。焦れば焦るほど何も進みません。。
まだまだ暑い日が続きますのでお身体を大切にされてください。