家族や周囲は程よい距離を
脳出血や脳梗塞を患い、後遺症がある場合、退院後日常生活に戻ってもさまざまな困難や悩みと向きあわなければなりません。
どの程度自立できるか、というのは、周りのご家族も心配でしょうし、本人も深く悩むところだと思います。
特にご家族は「とにかく心配」ということで、つきっきりの介護をついしてしまいがちではないでしょうか?(もちろんそれが必要な方もいらっしゃいます。)
しかし、どこまで介護(サポート)するのか、これはよく考えて見極めていくべきだと思います。
半身麻痺などは、手足や体の一部が自由に動かしにくいだけで、意識や人格が変わってしまったわけではないんです。動きが遅くなったり、その都度あれ?っと立ち止まってしまうこともありますが、知能が低くなってしまったわけでもないし、幼児化してしまったわけでもないんです。
心配してくれるのはありがたいと感じますが、患者本人にも自分のペースというものがありますし、「それくらいできる」というものまでサポートしてもらうと、なんとも言えない気持ちになります。。
悪い言い方ですが、あれこれと口を出し過ぎたり、何度も口うるさく注意したり確認したり、、、
四六時中ずっと見守ったり・・・(何度も言いますが、ありがたい気持ちはあるんです・・・)
そんな調子だと、やはり息苦しくなるし、ストレスも溜まります。
「放っておけば良い」、というわけではなく、「できることはやらせるべき」、ですし、それが機能回復の訓練(リハビリテーション)にもなると思います。
退院してしばらくは、日常生活のちょっとした活動も体を動かす数少ない機会です。
以前、図書館で読んだ本からメモしたものですが、少しヒントになれば。
手を出し過ぎないほうが良いこと
- 歩くこと。平坦な道での歩行。危険が特にないとわかっているなら一人で歩かせる。
- 起き上がること。
- 車椅子や自動車への乗り移り。
- 身だしなみを整える。
- 着替える。ボタンなどもチャレンジしてみる。
- 食事。スプーンでも構わないので自分の手で口に運ぶ。
- 靴を履く。
- 入浴する。脱水、浴室内の換気には注意。
- 家事の手伝い。やる気があるのなら手伝わせる。
- 排泄。
積極的に関わったほうが良いこと
「外出する自信がない」「面倒だ」と、自宅に閉じこもりがちになるので、患者が進んで人とかかわれる場を作るよう心がける。
- リハビリセンターなどの情報収集
- 外出の機会を増やす
- コミュニケーションを絶やさない
- 暮らしやすい環境を整える
- 行楽の計画を一緒に立てる
- 積極的に人をまねく
程よい距離とは簡単なことではありませんね。
退院後の介護は、患者本人も家族にも相当なストレスがかかるものです。
そんなときは愚痴をこぼせる相手がいるとだいぶ救われるんですけどね。。。
それが家族会であったり患者の会だったりするのかな。。。
家族ほど近すぎず、でももっと身近で気軽に物を言えるような友人・パートナーが一番かもしれません。
わたしがやってよかったのは、家庭菜園です。
狭いベランダですが、先月くらいから家庭菜園を始めました。
バジルや大葉、プチトマトを育てています。
相手は植物ですが立派な生き物ですので、毎日の水やりと世話は必要です。
そして成長の記録を写真にとったり、家族とその話をしたり。
収穫して食卓に並んだときは、うれしいし、美味しいです(^_^)
家庭菜園のいいところは・・・・
・毎日やることがある。(水やりと世話)
・家族との会話が増える。
・数日先が楽しみになる。
・野菜について調べたり、健康について興味が出る。
退院後の生活で、自発的に何かをするという意味では、家庭菜園は気軽に始められてかつ継続できるいいアイデアだと思います。
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Comment
雑談、特に話しにくいだけに、ブログでの会話は、私には、非常に前向きになった現象のひとつです。我が家でも今年はプチトマト、オクラ、スナックエンドウ、唐辛子、と今回初めてズッキーニを植えて、葉が大きくなってきました。プランターでの菜園ですが、日に日に大きくなるのを見守ることが、自分への励みになっているような気がします。
今週は比較的調子がよく、ブログにもタイプミスが少なく、うてるので。
調子が悪いとタイプミスが続き、いやになってしまうことがあります。では、また、お邪魔しました。
このブログが少しでもお役に立てたなら幸いです。
家庭菜園、楽しいですし、自分への励みになりますよね(^_^)
調子の良い時は、自分の好きなことをしたり、進んでコミュニケーションを取って、どんどん動くのがいいですね。
調子がいまいちなときは、あまり無理せず、本を読んでみたり(読むというより眺める、かな)、写真を見たりすると落ち着きます。
将来への不安や焦りで押しつぶされそうになる時がありますが、気分に任せて泣いてみたり愚痴をこぼせばいいと思います。
「あぁもうやだ。ほんとうにいやだ。どうしていいかわからない。でも、どうにか生きていかなきゃなんだよなぁ。やれるだけやってみるしかない。」と、現実と正直な気持ちを口に出してみる。目の前に置いてみる。ぼーっとしてみる。落ち込んだ時はそんな感じです。
今、愚痴をこぼせるような掲示板を設置する予定ですので(たいしたものではないですが・・・)、そちらも楽しみにしていてください。